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2021.09.01

i-nacの先生紹介 ②アウトドアプロインストラクター学科 小野先生

こんにちは、i-nac遠藤です。

前回からだいぶ間が空いてしまいましたが、i-nacの先生を紹介するコラム第2弾となります!今回は、アウトドアプロインストラクター学科主任の、小野彰太先生です。

小野先生には、以前、ご自身のi-nac入学前、i-nac入学してからのお話をブログに書いていただきました。そちらも是非ご覧ください! ※i-nac入学前のお話はこちら、i-nac入学後のお話はこちら

小野先生は、i-nac在学中や、卒業後に就職したアウトドアメーカーに在籍している頃に、様々なアウトドアスポーツにチャレンジしたことが、最終的に妙高に戻ってきたときに、かつて夢だった働き方を実現することに繋がっています。そんな小野先生のライフヒストリーです!

 

1.i-nac在学中のアウトドア活動

2.アウトドアメーカー時代のアウトドアとのかかわり

3.妙高での四季の過ごし方

4.アウトドアプロインストラクター学科について

5.夢だった働き方を、気づけば実現していた

 

i-nac在学中のアウトドア活動

i-nac在学中は、授業でももちろん様々なアウトドアスポーツをやりましたが、プライベートでも、素潜りやカヤック、スキー等色々なアウトドアスポーツに取り組んでいました。先生、先輩、仲間と一緒に世界をどんどん広げていくことができたと思います。

例えば、学校から見える山にある信越トレイルという80㎞のロングトレイルを全行程通して歩きたい(スルーハイクと言います)と思っていました。でもそれだけでなく、帰りも何かできないか。そこで、往路は信越トレイルをスルーハイクし、ゴールからスタートの復路は、国道をマウンテンバイクで自走して山を登って回送したり。

ひと夏ずっとカヤックスクールに弟子入り?してカヤックに打ち込んだり。その時期は11月までカヤックを漕いでいましたね。

スノースポーツでいうと、四六時中スノボのことしか考えていない仲間と一緒に暮らしていました。かれらは、上手い下手じゃなく、スノボをとにかく愛していましたね。

スポーツだけじゃない、背景にある文化みたいなものも大切にしていて。その姿勢に凄く刺激をもらいました。そのとき自分の中で、「アウトドアスポーツが好き!」というのはこのレベルなんだ。と、基準みたいなものができた気がします。

 

アウトドアメーカー時代のアウトドアとのかかわり

i-nacを卒業した後に、就職先は大手総合アウトドア用品メーカーを選びました。i-nacで幅広いアウトドアスポーツをやっていたので、その会社の幅広い取組みに共感したからです。

そのメーカーでは店舗の勤務で、勤務地が新潟や関東など、いろいろなところを転々としていたので、とにかくその場でできるアウトドアスポーツをやっていました。

学生時代にやっていたカヤックや登山に加えて、例えば、関東では丹沢もあったので沢登りに力を入れていました。

直営店のスタッフとしてウェアやギアを販売していたので、自分が遊んだら遊んだ分だけお客様に還元できますし、自分の経験値が武器になると思っていました。なので、積極的に遊びに出かけていました。

時には、23時ごろ帰宅してそのままスキー場へ向かって車中泊。とか(笑)あのエネルギーは今は失われつつあるかもしれません。基本は販売の仕事でしたが、時折お客様を案内しながら一緒にフィールドに出たりもしていましたね。

 

妙高での四季の過ごし方

2年くらいアウトドアメーカーにお世話になったのですが、学生時代の恩師から、妙高で新しい仕事を作るから戻ってこないか、と声をかけていただきました。

その時のメーカーでの仕事に不満はありませんでしたが、都会の環境や自らのライフステージに変化を起こしたいタイミングだったので、妙高に行けば、あんなこともこんなこともできるとイメージが膨らみ、妙高に戻ることに決めました。

ちょうどその時、アウトドアメーカーの全体会で、当時の会長が「もし、自分のやっていることに疑念があるなら、そんなことすぐにやめた方がいい。お互いの為だ」と言っていて。

「あれ?これ僕に向けて言っている?」と思ったくらいで(笑)自分の人生を見つめ直すきっかけになったのも大きかったです。前職の方々には、本当にお世話になりました。

妙高に戻って6年目ですが、妙高に戻ってきてからは、今までやりづらかった、魚突きやスキーができるようになったのは、うれしかったですね。

今の1年の活動サイクルは、まず春に雪解けが進んで、山菜が出てくると、野山や家のそばで山菜を取って家族でいただくことに、喜びを感じています。残雪があれば、山で滑ったあと帰りに山菜をとるということもあります。

そのあと、だんだん落ち着いてきた日本海で、夏にかけて魚突きを始めます。そこでも魚を自分で取って、それを家族や友人たちと分けて食べるのも、大きな喜びを感じています。

秋になると、キノコと魚突きのせめぎあいですね。キノコは、アウトドアメーカー時代の恩師が教えてくれて、それから自分なりに妙高の山を歩きまわって少しわかるようになってきました。

11月下旬くらいになると雪が降り始めますが、キノコも終盤に差し掛かり、ナメコやヒラタケを採りながら、スキーのことを考え始めます。

それから、スキー場が開いたタイミングでスキーを始めます。あとは春まで、スキー場や、雪山を登ってのバックカントリースキーを楽しんでるというのが、僕のアウトドア遊びのサイクルです。

そのベースに加えて、仕事やプライベートで、SUPやカヤックでツーリングしたり、登山したりしています。カヤックやSUPは、今は仕事のサイクルの中にも入れ込んでますね。

 

アウトドアプロインストラクター学科について

アウトドアプロインストラクター学科の目指す人材像は、四季を通じて様々なアウトドアスポーツの指導やガイドができる人材です。授業では、一緒にフィールドで活動することが多いですね。

自分がそういった暮らしをしていることがベースになっていて、学生たちと日々学んで(遊んで)います(笑)

妙高は非常に魅力的な土地ですが、日本は地方どこに行っても、山や海や川や湖があって、ある程度アクセスしやすいので、学生たちがi-nacのこの学科で様々なアウトドアスポーツの経験をしていれば、どこでも可能性が模索できると思います。

アウトドアプロインストラクター学科の学生たちには、ガイド・インストラクターのスキルはもちろん身に着けてもらいますが、自分で自分の生きていく未来を切り開いていけるような、そんな人材になってほしいと考えています。

僕以外にも、いろんなプロのガイドやインストラクターの方々から学べるので、その人たちの持っている共通の部分(指導者としてのスタンダード)また、個性的な部分(指導者としてのオリジナリティ)に触れながら、自分の進みたい道。そして、フィールドや人を見る目を養って欲しいと思っています。それが私の考えるプロとしての価値観です。

 

夢だった働き方を、気づけば実現していた

妙高に戻ってからは、野外教育の仕事を受け持ったりいろいろな経験を経て、今年からアウトドアプロインストラクター学科の主任をやっています。

自分の中では、人生の中で、遊びを仕事にするという大きなテーマがあって、プライベートでやっていた遊びを仕事に組み込むことができてきています。

i-nac入学前から、「社員をサーフィンに行かせよう!」のパタゴニアのようにサーフィンと仕事を両立して、遊びながら仕事もして、という働き方に憧れていました。

アウトドアメーカー時代や、i-nacに来たばかりのころは想像もしていなかったですが、今気づいたら、いつの間にか実現していましたね(笑)i-nacだから、それができたのだと思います。

先ほど日本のどこでもアウトドアはできると言いましたが、自分は妙高を特に魅力的な場所に感じていて、都会にいたときには長い時間かけて山や海に行っていたのに、フィールドが近いです。

近さによって、自然にふれる機会が圧倒的に増えましたね。また、同じような生活をしている人が周りにも多くて、受ける刺激も多かったです。

アウトドアメーカーを辞めて妙高に帰ってから、所属する組織が小さくなったのもそうですけど、仕事していく中で、自分の今まで動かしていなかった歯車を回し始める感覚がありました。

そうなったときに、学生時代に妙高にいたときも、そうやって自分の歯車を動かしていた感覚があったのを思い出したんですよね。

今思えば、妙高を離れてる間は組織の一歯車に過ぎなかったのに、妙高に戻ってきたことで、また自分が歯車を回して「主体的に生きていく」そんなシフトが起きた経験だったのかもしれないと思っています。

何せ、組織が小さくて全てを自分がやらないとダメでしたから。今までの経験、そして新しいこともフル活用!という感じのスタートでしたね。

妙高での暮らしは魅力的ですが、雪が多くて非効率な面もあります。でもそういった暮らしの実感があってこそ、仕事でも歯車をちゃんと回す原動力になっていると思います。

ここでの暮らしは、現代で無駄や非効率と感じられる中に、大切なものが含まれている。そんなものの存在を感じさせてくれます。

「しごと」というものの考え方も少しづつ変化してきています。今は、しごとには【社会的に貢献して対価をもらうもの】と、【自分や家族の生活や暮らしに関わるしごと(家事や育児のような)】があるなと感じています。

一般的に「仕事」と言えば前者の事しか言いませんが。これを僕は、森鴎外に習って誰かの為にやるしごとを「為事」。後者のしごとは「私事」と捉えたい。誰かに仕える(つかえる)仕事は減らしていきたいのが本音です。会社員ですが(笑)

そんなことを思いながら、最近は自分の遊びを仕事に組み込めるようになってきました。

自分自身、アウトドアプロインストラクター学科の大きなテーマである、【本気で遊びを仕事にする】という言葉を、学科説明の時にあまり気にせずに使っていたんですが、これは自分が大事にしていて、自分が体現していることだな、と後から気づきました。

アウトドアプロインストラクター学科のカリキュラムは、全てこの【本気で遊びを仕事にする】に繋がっていきます。

僕もこの状況に持っていくまでに時間がかかりましたし、簡単ではないのですが、だからこそ実現すれば素晴らしいし、是非i-nacでの2年間でベースを作ってもらいたいと思っています。

 

【今回の先生】

アウトドアプロインストラクター学科主任・小野 彰太(Ono Shota)

・JMGA自然ガイドステージII
・NCAJキャンプディレクター1級
・JSCAカヤックインストラクター1、SUPインストラクター1
・2013年i-nac卒業生

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