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2011.06.24
遅ればせながら、5月末から6月にかけて実施された『火打山ライチョウ調査実習』の報告です
過去のブログにも書いてきましたが、i-nacからも見える火打山は日本最北限のライチョウの生息地です
今回の実習は、自然環境保全学科・山岳プロ学科の1年生と野生生物保全学科1・2年生の合同実習でした。
ライチョウは国の特別天然記念物なので、環境省も彼らの保護には重大な関心を持っています。なので、実習とは言え、環境省のグリーンワーカー事業として貴重な火打山のライチョウの生態調査を実施するという任務も負っているのでした
キャンプ実習で野外での活動を経験してきた学生たちですが、最初はやや緊張気味
皆表情が硬いですね。これから何が始まるのか、ドキドキしてるってところでしょうか。
下界はすっかり春でも、山の上はまだこんなに雪が残っています。
実習の目的は、ライチョウの行動調査と何を食べているかを調べる食性調査です。
いざ出陣。
皆で山頂にも立ちましたが、これは実習のほんの一コマです。
雪の上をひたすら歩いてライチョウを探し、見つけたら足環を確認してから
早速行動&食性の調査に入ります。これはライチョウのつがい(ペア)
7月に入ればかわいいヒナが見られることでしょう
でも、私たちはライチョウの姿にうっとりしている場合ではなく、
ひたすら時計とにらめっこしながらどんな行動をしているのか、
何を食べているのか、をどんどん記録していきます。皆で役割分断をし、
ある学生はライチョウがエサをついばんでいる回数を数え、他の学生は
ライチョウが食べているエサを見極めて、後で種類が分かるように写真を
撮りに行きます。他にGPSで位置を記録したり、行動をチェックしたり、
皆大忙しでした。↓ライチョウが食べたあと。
そして夜は調査結果のまとめ。
学生たちがゆっくり休めるのは、夜寝ている間だけという大変な実習でした。
が、かれらの頑張りのおかげで貴重なデータが得られました
調査結果については野生生物保全学科の学生を中心にまとめている最中ですが、
今年の感触として、例年よりもライチョウの数が少なかったのがちょっと心配です。
最後に、実習中の学生たちの様子。
雪の上を歩くのには技術が必要ですが、田辺先生から斜面を利用してトレーニングした後の
つかの間のひと時。
”火打のライチョウは俺たちが守る”を合言葉に、まだまだi-nacの学生たちの挑戦が続きます。
i-nacHPの『最新情報』にもありますが、この実習にはNHKのスタッフが取材で同行しました。
ライチョウが主役でi-nacの学生の露出度はあまり高くないですが、明日(6月23日)の午前7時45分から
NHKおはよう日本首都圏で『ライチョウ恋の季節』として放送され、i-nacの学生も登場します。
みなさん、ぜひ見てください