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2013.09.05
8月第3週に行われた山岳プロ学科2,3年生の山岳技術強化実習登山班は、
縦走を行いながら体力、生活技術を高め、対象山域のエリア研究と自然について学ぶことを目的としました。
が、しかし、山岳班同様、寒気をともなった豪雨に妨げられ、予定していた山域には入れず、
気象情報とにらめっこして、計画を練り直し、南アルプス鳳凰三山に行ってきました。
この夏の天候の変化はなかなか手強いものでしたが、天候の状態に対応した計画立案は
ガイドのもっとも基本的なスキルのひとつなので、いいトレーニングになったとプラス思考です。
計画の変更で日程が短くなったので、体力的には負荷が足りなかったものの、
鳳凰三山は植物に固有種が多く、花崗岩と白く明るい稜線で人気のアルプス入門のエリアなので、
夏のみならず、冬の下見にもなった山行でした。
初日のテント場は夜叉神峠。変更の甲斐あって晴天エリアです。
誕生日を迎え二十歳になった石川くんをみんなでお祝い。
ちなみに鳳凰三山は石川くんにとって地元の山で、ランニングコースだったそうです。
鳳凰三山の固有種、ホウオウシャジン。環境に適応した姿が独特です。
こちらはタカネビランジ。大きな花をたくさんつけていて目立ちます。
そしてたどり着いた地蔵岳。尖って見えるのが中央線からでも見えるオベリスクと呼ばれる岩峰です。
今回はみんなで検討して計画を変更しましたが、
ガイドになると、ゲストに満足していただけるように自分で判断していかなくてはなりません。
自分だけで登る個人山行とは違い、ガイドとして計画する山行の難しさや責任の重さの
一端に触れることができた実習になりました。
引き続き、後半の夏休みで行く山の計画で力試しをしていってほしいと思います。