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2021.10.08
「東京圏在住者の約半数が地方圏での暮らしに関心あり」
と、2020年5月、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局より発表がありました。
この記事ではこの発表データを見ながら、地方移住、田舎暮らし、で不安となる「仕事がない」を考えていきます。
「東京圏在住者の約半数が地方圏での暮らしに関心あり」
東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)在住者のアンケート調査やグループインタビューを元にしていて、20~59歳の在住者49.8%が「地方暮らし」に関心を持っていること、全体的に若者の方が関心を持っていることなどがわかっています。(図1)
図1:地方移住に対する意向ありとなしの比較
出典:内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局「移住等の増加に向けた広報戦略の立案・実施のための調査事業報告書」
この調査の中では、地方移住に関心がある/やや関心がある/関心があるとまではいかないが気になっている、と答えた人に対して、さらに、
「あなたが地方圏での暮らしを検討する理由は何ですか?」という質問も行われています。
その結果を見ると、 全体では「豊かな自然環境があるため」が最も高いことが分かっています。(図2)
図2:地方圏での暮らしを検討する理由
出典:内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局「移住等の増加に向けた広報戦略の立案・実施のための調査事業報告書」
私たちの学校、国際自然環境アウトドア専門学校がある新潟県妙高市は、まさに自然豊かな地方です。
東京から北陸新幹線を利用して約2時間半、高速道路では約300㎞。東京へ仕事やレジャーに日帰りで…ということも時にやります。
実は大都市圏から結構近い。
そんな場所でありながら、標高2,454mの妙高山をシンボルとして、その裾野に山野、川、水田が広がっています。
妙高山や火打山といった百名山の登頂は日帰りで可能。
反対に標高を下げて、日本海もふらっと行ける。
そこに春夏秋冬のはっきりとした季節変化も加わって「自然と共に生きている」ことを実感する日々があります。
北陸新幹線・上越妙高駅(提供:上越妙高タウン情報)
ただ一方で地方ならではの不便さを感じる人もいるでしょう。
前述の発表では、「地方圏へ移住することへの不安や懸念点」の問いもありました。(図3)
全体では、「働き口が見つからないこと 」が 最も高く、「公共交通機関が不便なこと」 、「賃金が安いこと」と続いています 。
図3:地方へ移住することへの不安や懸念点
出典:内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局「移住等の増加に向けた広報戦略の立案・実施のための調査事業報告書」
これは予想通り…だなぁと個人的には感じました。
地方=仕事がない、というイメージが定着しているように思います。
都市と違い、まず人口が圧倒的に少ない。
ちなみに妙高市の人口密度は約65人/㎢、妙高市よりちょっと町なお隣の上越市は約190人/㎢。
東京23区は調べたところ、約1万5500人/㎢…。改めてス、スゴイ。
よって人流・物流、サービス、全ての量が桁違いなので、仕事は少なくなりますよね。政治や企業の中枢も大都市に集中しています。
地方=仕事がない、これは現状ではしょうがない気がします…。
ただ、見方を変えてみるとどうでしょう。
「人」を主軸に見ると仕事がない だけど、
「自然」を主軸に見ると仕事がある
といえるのではないでしょうか。
ここ、妙高で生活をして改めて気づくことは、日本人は昔から自然と共に暮らしてきた、ということです。
自然をうまく利用した営み、文化が地域ごとに根付いています。
ただ都市での生活、会社での就業、が主流に。
自然離れ・地域離れが進み、気候変動をはじめ自然環境も変容し続けています。
今まさにこれを残していける人材、魅力を伝え、生かしていける人が必要で、それを仕事として担っていく必要を思うのです。
地方に暮らすということは、そんな価値があることなんだという認識が広がっていくといいなと考えています。
前述した発表では、こんなことも質問されていました。(図4)
「あなたが地方圏でやりたい仕事のイメージとして近いものはどれですか。」
図4:地方圏でやりたい仕事
出典:内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局「移住等の増加に向けた広報戦略の立案・実施のための調査事業報告書」
全体では、「自分の能力やキャリアを生かした仕事がしたい」が最も高く、次いで「地域に密着した仕事がしたい」が続いていました 。
そのイメージを具体化するには、今は「お試し」の制度が沢山あるので、利用すると良さそうです。
地方創生は国が進める大きな施策であり、多くの自治体が大都市圏での説明会、現地での体験ツアー等を開催するほか、コロナでオンラインによるイベントも加速の一方です。
仕事の紹介、はもちろん、金銭面のサポートが充実している地域も多く、選択によっては大きなメリットがあります。
ただ一方で「住み続けなければいけない」「その仕事を一生のこととして決めないといけない」というプレッシャーを感じる人も多いようです。
そこで、一方で「学ぶ」という選択肢もあることを最後にご紹介します。
当校には現在、こんな思いを掲げながら、18歳~50歳の方まで在学しています。
■趣味で続けてきたスキーを生かし、地元・東北の山をバックカントリースキーでガイドがしたい。
■登山ガイドになり、日常では味わえない景色と爽快感を伝えたい。
■アウトドアで起業したい。
■環境調査、林業、ハンター、色んなことに挑戦したい。
学校である、学生であることの大きなメリットは「チャレンジ」だと思います。
○○をやりたいと思って入学するも、あれもこれもと、可能性を広げていくこともできるでしょう。
インターンシップ制度=就業体験は回数無制限なので、様々な地域、様々な現場を経験できるでしょう。
業界を俯瞰した情報、業界のキーパーソンとの人脈が得られるでしょう。
学びを最大化するべく、中でも次のことを大切に、時にリスクを判断をしながら、私たちは授業・実習の運営にあたったり、学生の活動指導にあたっています。
■体験学習
→挑戦、経験をし、考え、気づきを学びに。そのサイクルをまわし続けることが、人生100年を豊かに歩んでいくことに。
■一生の仲間・人脈
■新しい価値に気づく、ビジネスを生み出す視点・視野
→妙高オンリーではなく、好きなこと・好きな場所で生きていける確かなベースを。
ビジネススクールではなく専門学校なので、一軒家やアパート、寮で生活し、学校に通うという日々になります。
だからもれなく、地方暮らし・田舎暮らし・雪国暮らし、をせざるを得ないです。
学びながら地方移住のお試しもどうぞ。
卒業後、妙高が気にいってこの地域に拠点を構える卒業生は約40名ほどになりました。約250名の卒業生を輩出しているので高い割合です。
一方で、田舎は自分には合わないです…と言って、東京でアウトドア関係の仕事をしている人もいます。
学費がかかる大変さはありますが、大人になり、どっぷりと学びに費やす時間は貴重なのでは?と感じた
そんな方はぜひ、一度パンフレットや説明会をのぞいてみたり、私達スタッフとおしゃべりしに来てくださいね!
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